オーガニックフェスタが教えてくれたこと

 朝晩が冷え込むようになり、いよいよ今年も残すところわずかとなりました。2020年は想像もつかない世の中に変わった年でした。それに合わせて私たちも「変わる」ことを求められる時代になりました。これは我欲やこだわりを捨てるというように言い換えられるかもしれません。もちろん事業を続けていく上で変えてはならないこともありますが、この危機を乗り越えるための大小様々な判断が日々押し寄せてきます。

 11月に鹿児島市内で開催されたオーガニックフェスタは今年で13回目となり、コロナ禍での開催については「こんな時だからこそやるべき」との積極意見もあれば、慎重な意見も多数ありました。今年は実行委員会の会長としてバトンを託され、有機農業関係者や行政、想いに賛同する実行委員メンバーとともに半年間の準備を重ねてきました。今年は中止ということもあったのでしょうが、メンバーが選んだのは「規模を縮小し、予定通りに開催する」ことでした。

 結果としてイベントの2日間は秋晴れにも恵まれて多くの来場者が訪れ、有機野菜や加工品を作る農家や有機食材を使った飲食店に長い行列ができる賑わいとなりました。有機農業やオーガニックな暮らしに関心を持つ人々は年々増えており、その流れは規制をかけようとしても止められないことを今回のフェスタが証明しました。

 食を取り巻く環境は有機・無添加・ヴィーガンなどというワードが市民権を得るようになってきました。コロナは危機などではなく、私たちが直面する諸々の課題に気づき、本物の安心を手にするための道しるべなのかもしれません。そのやま農園はその一助となるべく、支えて下さる皆様とともに成長していきたいと思います。本年も最後までよろしくお願い致します。

代表 園山宗光

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