秋が段々と深まってきました。日照不足と台風の後遺症で9月から10月にかけては野菜が少ない状況が続いていましたが、ここに来て秋冬野菜が次々に顔を出しています。そのやま農園の湧水農場でもカボチャが採れていたり、待望のにんじん収穫も目前に控えています。今冬はほうれん草にも力を入れており、朝晩が冷え込む栗野岳ではぐっと甘みが増すため、冬の目玉野菜ともなりそうです。
さて先月1周年を迎えた森のかぞくAira Kitchenでは、隣のアイライクホテルのテラスを借りて、限定数ではありますがランチを再開しています。以前客席だった店内は7月のリニューアルで改装し、お弁当や惣菜の販売を中心としたマルシェスタイルとなりました。季節の移り変わりとともに旬の野菜も次々に変わるため、新メニューの開発が常に求められます。農場で採れた野菜の3割ほどは「規格外」にあたり出荷ができないため、この材料を生かして使うことが農場直営のレストランの最大の使命であり、8年目に入った名山レトロフト店でもオープンから一貫して続けてきた取り組みです。
Aira Kitchenでお弁当により力を注ぐことになり、農場の野菜をダイナミックに使うようになりました。そのやま農園の野菜や人参ジュースを置いている「おいどん市場与次郎館」で、9月からお弁当や惣菜のコーナーを設けて販売させていただいています。コロナによって当初考えていたレストランではないのかもしれませんが、「近くでお弁当が買えて嬉しい」と喜んでいただけるお客様も多く、これはまた新たな使命ができたのではないか、と前向きに考えています。農場直営のレストランが果たす使命について、今後も考える日々が続きそうです。
(代表 園山宗光)